PUレザーラボ / ガイド 02

艶を支える、素材の構造

表面だけを引っ張ると何が起こるのか。衣装を支える層から考えます。

素材の断面 / 厚さは実寸ではありません01 表面仕上げ ― 艶や模様02 ポリウレタン(PU)層柔軟なコーティング03 基布 ― 形を支える布厚さや構造は、製品によって異なります。
一般的なPUコーティング生地の概念図です。接着層・発泡層・追加の仕上げを含む製品もあります。IRISの特定生地の分析図ではありません。

断面図を読んでみる

図は一般的なコーティング生地の構造を簡略化したもので、IRISの特定製品を分析した断面ではありません。表面仕上げが艶や模様をつくり、PU層が柔軟な革のような面をつくり、織物や編物の基布がそれを支えます。接着層や発泡層を加えた生地、別の構造を持つ生地もあります。

それぞれの層に合った扱い方

  1. 表面仕上げ艶のある面は優しく扱います。はっきり傷が見える前でも、摩擦で光の反射が変わることがあります。保管中に艶面同士をこすり合わせないようにしましょう。
  2. PUコーティング繰り返しの伸縮や折り曲げ、経年変化で膜が弱くなることがあります。きつい袖や脚を着せる際、表面だけをつかんで引っ張らないでください。
  3. 基布内側の布が支えていても、表面が無傷で伸び続けるわけではありません。袖口だけを引くのではなく、少しずつ生地を送りながら着せます。

補修で素材が新品に戻るわけではない

コーティングの剥がれと、糸のほつれは別の問題です。縫い直して直る縫い目でも、化学的に劣化した表面まで元には戻せません。粉や破片が落ちる、べたつく衣装は着用を止め、状態が分かるまで他の衣装と分けてください。

状態を調べるために、浮いた端を剥がさないこと。写真を撮り、接着剤・塗料・補修剤を加える前に製作者へ相談しましょう。補修は見た目だけでなく、柔軟性を変える場合もあります。

参考資料・関連情報クラレ:人工皮革と合成皮革の構造イトキン:合成皮革の剥離と経年変化

図:IRIS12DDA編集用図解。一般的なケア情報は、個々の衣装やボディを試験した結果ではありません。